俺とワイアレス
昨今ギタリスト、ベーシストの間ではワイアレスシステムの導入がかなり一般的になりつつある。
その理由はなんと言ってもワイヤレスシステムの低価格化だろう。
ギタリストやベーシストの為のワイヤレスシステムは昔からあったがそれはそれは高価格だった。
なので大きな会場に人数を動員でき、広いステージを動き回るパフォーマンスが必要な人のみ使用の資格ありという印象だった(経済力含む)
安価なものもあったがレイテンシー、音質劣化は無視できるレベルではなかったので実際はおもちゃにしかなっていなかった。
それが今ではメーカーさんの技術開発努力によりレイテンシー、音質劣化も極限まで抑えた低価格ワイヤレスシステムが実現し、誰もが気軽にワイヤレスシステムを使える時代が到来したというわけだ。
かくいう俺もワイヤレスデビューをしたのはほんの半年前。
それ以前はワイヤレスにはほとんど興味なかったのだが、一度使ってしまってからはケーブルからの開放感がたまらず今ではスタジオのリハーサルでさえワイヤレスだw
常にボードに組み込んであるのでわざわざ外すのが面倒というのもあるが。
ワイヤレスデビューして半年と言ったが、訳あってこの短期間で2モデルのワイヤレスを所有する事になった。
そして毎日使う事でそれぞれのメリット、デメリット、次はここが改善されてる物を選びたいなぁなど色々見えてきたのでレビューを書きたい。
「そろそろワイヤレスデビューしたいなぁ」と思ってる人は参考になればいいと思う。
俺が最初に買ったのはコレ!
BOSS WL-50
LINE6のRelayシリーズからワイヤレスシステムが一般化した感があるが、BOSSもこれでその市場に参戦した感じだ。
「あのBOSSさんの新製品」というところでも期待感は高まった。
使ってみるとやはり期待を裏切らない感じだ。
レイテンシー2.3msは演奏上全く気にならない。
音質も非常にクリアである。何というか余計な帯域が少し削られてるのかどうかは知らんがむしろケーブルの音より好きな感じだw
そして使い勝手も良い!
レシーバーはBOSSのペダルエフェクターと近いデザインとなっておりボードにも組み込み易い。おまけに他のペダルに電源供給可能なDCアウト端子もある。
この小型トランスミッターはレシーバーにドックさせると約10秒程で回線に自動接続される。後は楽器に接続すればもう演奏可能だ。メーカーさんの謳い文句「ケーブル感覚で使えると」いうのはまさにその通りだ。
レシーバーとトランスミッター合わせてBOSSのペダルと同じ大きさなのでケーブルより小さいし軽いのでむしろこちらの方が運搬性もいいと言える。
バッテリーは充電式でレシーバーにドック時に回線接続と同時に充電もされる。マイクロUSBの充電端子もある。サウドチェック終了後にレシーバーにドックしとくもよし、モバイルバッテリーで充電するもよしなのでバッテリー切れの心配も少ない。
ここまで全くデメリットはないのだが、唯一のデメリットはトランスミッターのこの形状である。
俺は普段ジャズベースを使う事が多いが、ジャズベのジャックに接続した場合この小型トランスミッターは前方に突起する形となる。
これは演奏時気を付けないと壁やマイクスタンドなどに「カツン」とやった瞬間もう終わりだ。
それは購入前から気にはなっていたものの、それでも商品化されるくらいだから意外とその部分をぶつける可能性は低いんだろうくらいに思っていた。
ケーブルのプラグだって同じくらい突起しているがぶつけた記憶はない。
しかしその希望的観測は裏切られ、購入1カ月で見事に破壊した。
接続と同時にスイッチオンする感知部分も破損したのでもう使用不能なのにランプが点灯してるのが切ない。
翌朝ランプは消えていた。夜の内に息を引き取ったようだ。
仕方なくトランスミッター(別売り)のみ購入したが、ある日演奏時のアクションが特に激しいタイプの演奏者に貸してあげたところ演奏開始10秒で破壊した。
曲はまだイントロだった。
やっと気付いた。
これは本番用ではない。
練習用だ。
本番でももちろん使えない事はないが、ロックなど激しく動きたくなるような音楽には不向きと言わざるを得ない。
ネガキャンするのはメーカーさんに悪いとは思うが、トランスミッター2台破壊した俺なら言ってもいいだろうw
そしてその破壊した演奏者が申し訳ないからと言ってプレゼントしてくれたのがその人が使ってた中古のLINE6だった。
ご存知Relay G30!
今はこれをメインで使っている。
トランスミッターは一般的なストラップやベルトに着けるタイプ。
やはり本番ではこの形状が安心だ。
今のところこれに不満はほとんどない。やはりヒットするだけの事はある。
しかしレイテンシーは2.9msとBOSSのWLシリーズの方が僅かではあるが優れている。
ここで低価格ワイヤレスのチェックポイントをまとめておく。
各メーカー技術開発努力により演奏上気にならない(人間の感覚では感知できない)レベルまでレイテンシーを抑える事に成功しているが、低価格帯の商品の中ではまだ差があり、中には結構遅れるものもあるので購入の際は注意したい。
例えば王者BOSSのWL-50はレイテンシー2.3ms、LINE6 Relay G30は2.9msと大手企業はかなり優秀な数値だが、これまた巷でよく見かけるXVIVEは6msだ。
大手でもゼンハイザーのXSW-Digitalは4ms。
これは演奏にとって最重要事項なので2019
年6月23日現在、低価格帯ワイヤレスシステムではBOSS WL-50で2.3ms、これを基準にあまりに数値の高いものはやめた方が無難だ。
●バッテリーの方式
主に乾電池2本のタイプかリチウム充電式か。
一般的には乾電池式の方が使い勝手はいいと言われるが俺は充電式も結構便利だと思った。
乾電池式の場合はエネループなどを使わないと金食い虫だ。
充電式はコスト面でメリットがあると思う。
しかし充電式は使っていくとスマホの様にバッテリーがへたっていつかは買い替えだ。
これに関しては一長一短だ。
●バッテリーの連続使用可能時間
これは結構差が出る。
BOSS WL-50は12時間
LINE6 Relay G30は8時間
XVIVEは5時間
俺の場合、例えばサウンドチェックに1時間かかってその後30~40分にステージを4、5回こなす現場があったとして(それハコバンやんw)LINE6の8時間はまぁ安心だがXVIVEの5時間だと数値上はセーフでも気持ち的には不安である。
これは自分の使用目的を踏まえて余裕ある駆動時間で選びたい。
●バッテリー残量の視認性
使っていてバッテリー残量がわかりやすいものがもちろんいい。
LINE6 Relay G30は残量がレシーバーでメーター表示なのに対し、BOSS WL-50はトランスミッターにランプの色と点灯か点滅かにて表示。
これはわかりずらいし本番中にトランスミッターなどわざわざ注意して見ない。
フロア型レシーバーにメーター表示はわかりやすいし目も行きやすい。
●トランスミッターの形状
これは前述の通りトランスミッターが楽器のジャックからニョキっと突起するタイプは本番での使用はかなり危険だ。個人的には絶対お勧めしない。
中には練習メインで本番は少ないしという人もいるだろうが、ワイヤレスの開放感を知ってしまうと本番でも使いたくなるものである。本番で使う事も想定して選んだ方がいいだろう。
ストラップかベルトに装着するタイプが絶対に安心できる。
●レシーバーの形状
XVIVEの様にレシーバーが「楽器のジャックからニョキっと型トランスミッター」と同様の形状をしてるものもよく見かける。
これはフロアボードの中で意外と収まりが悪く、楽器側同様「カツン」と蹴飛ばせばそれで終わりの可能性も高い。
BOSS WL-50のようなフロアペダルタイプがお勧めだ。
ボードに組み込み易くパワーサプライ機能もある。
SHUREのGLXD16J-Z2は何とチューナー機能付き。踏めばチューナーモードになりその時は音はミュートとなる。便利だ。
●アクティブ非対応について
アクティブのギターやベースを使う人も多いと思うがアクティブ非対応のモデルもあるので購入前に絶対確認しよう。
例えばLINE6 Relay G10はアクティブ非対応。
以上「失敗しないワイヤレス選び!」のチェックポイントでした。
使用目的や使用環境は人それぞれなので各々に合った物を選べばいいと思う。
予算もあるだろうし妥協点も出てしまうだろう。
ちなみに上記のチェックポイントを踏まえて全てクリアしてる低価格帯ワイヤレスがあったので紹介します。
何と今月末発売!
BOSS WL-50の後継機!
言うなら俺が挙げたWL50のデメリットが全部解消された機種。
もう俺は持ってるから買わないけど、もしこれから購入したい人とかいたらお勧めです。本当は俺も欲しいw
明日使えない音楽用語2(貧乏バンドマン編)
⚫︎C万(ツェーマン)
一万円の意味。
音楽用語と言うかバンドマン用語。
バンドマンは数字をアルファベットで呼ぶ。
1=C(ツェー)
2=D(デー)
3=E(イー)
4=F(エフ)
5=G(ゲー)
6=A(アー)
7=H(ハー)
8=octave(オクターブ)
9=nine(ナイン、または9th)
※主にギャラ関係の話をする際に用いられる。周囲に人がいてお金の話を堂々とできない場面で有効だ。
また、コードやキーを確認する際にも用いられる。
ステージ上でキーを確認し合う場合は逆に指の本数でアルファベットを表示する。
※キー確認の際、聞き間違い防止の為ドイツ読みと英語読みが混在する。
※数字の読み方は上記の通り9通り存在するが、昨今演奏者の賃金は著しく低下してる為C万という言葉以外を現場で聞く事は稀だ。
しかしそれは万単位の話で「D千」とか「G千」という言葉は現場で頻出するので数字のアルファベット読みは全て覚えておきたい。
※日当や1現場のギャラはC万を下回ると不平不満が爆発するが、不思議な事にC万に届くととりあえず表面上は静かになる。
演奏者を雇う機会がある人は覚えておくといい。
※元々はジャズマンの隠語だったという説もある。それがテレビ業界にも浸透していったとか。
※昔とんねるずの石橋貴明氏がテレビの番組でギャグのように使ってた事もあり一時的に一般にも少し浸透した。
⚫︎ラーギャー
シースー(寿司)やルービー(ビール)に代表される逆さ言葉の一種でギャラの事である。
⚫︎バンス
ギャラの前借りの事。
アドバンス(advance)に由来している。
ほとんどは遊興費に消える。
⚫︎あごあしまくら
あご=食事代
あし=交通費
まくら=宿泊費
の事である。
遠方での仕事の場合これが付くのが基本である。
予算の都合上あごあしまくらは付くがギャラがナシという場合もあるが、その仕事先の地域や内容が魅力的で楽しそうだと思えたらそれで受けてしまう事もある。
⚫︎ナオン
これも逆さ言葉で女(オンナ)の事。
一人前になるまでは女性が大きな支えになってくれる事が多い。
昔はバンドマンと言うと女性に頼って生きているイメージが強かったが現代ではそういうバンドマンも少ないように思う。
ちなみに自分と関係性の低い女性の場合は「ちゃんねー」が正しい。
例えばステージ上からたまたま見かけたちょっと素敵な女性などは「ちゃんねー」を使う方が適切だ。
⚫︎すいやー
もう説明不要だろう。
安いの意味。貧乏バンドマンにはすいやーな飲み屋が似合う。
対義語は「かいたー 」
更にお得な無料なものは「だーたー」
⚫︎竿(さお)
棒の形状という事でギターとベースの事を指す用語。
転じて男性の下半身部分を指す隠語としても用いられる。
最後はまさかの下ネタごめんなさい!
以上、今回は音楽用語というよりは昔のバンドマン用語でした。
バンドマン用語はまだまだ無限にあるが、今回は「貧乏バンドマン」というテーマで紹介した。
明日使えない音楽用語1(セクションの呼称について)
音楽を専門的にやってない人にはちょっとわかりずらい音楽用語。
このシリーズでは専門的音楽用語について解説していく。
このブログでもよく出てくる曲中のセクションの呼称。
AメロとかBメロとか。
読んで頂いてる方から「バース」とか「コーラス」とかが何なのかわかりずらいと指摘を頂いたのでそれを説明する。
大まかに言うと
イントロ=イントロダクション(introduction)
Aメロ=バース(verse)
Bメロ=ブリッジ(bridge)
サビ=コーラス(chorus)
間奏=インタールード(interlude)
アウトロ=エンディング(ending)
なぜこのように2種類の呼び方があるかと言うと、我々に馴染みのある左側の呼び方は実は日本だけなのである。
海外の方と話す場合は通じないので注意。
俺のブログではこの2種類の呼び方が混在してしまってるが、何故かと言うと洋楽を解説しててそれを「Aメロ」とか「Bメロ」と呼ぶのはなんか違和感があるからだ...
しかし逆もそうで、邦楽の「サビ」はサビ以外ないだろ!!w
「Bメロ」という呼び方も邦楽特有のニュアンスを感じる。
メロディやコード進行の作り、歌詞の内容などサビへ向かう準備感は邦楽に対しては「Bメロ」と呼んだ方がしっくりくる。
「間奏」は洋楽でも邦楽でもしっくりくる気がするが。
「ワンコーラス」という言い方は「一番まるごと」という意味で馴染みがあるが、本当は「最初のコーラスまで」という意味だ。
まぁ結果同じだが。
ブログを読んでて俺の微妙なこだわりの為に混乱してしまった方には申し訳ないw
作曲家の為の秀逸コード進行6(コードの転回形について)
今回はコードの転回形について。
コードの転回とはコードの音の並び替えをする事である。
例えば「コードCの構成音は?」と聞かれたら
「ド(C)・ミ(E)・ソ(G)」
ととりあえず答えるだろう。
音を低い方から順番に積み上げてる。
これをコードの基本形という。
ではコードの構成音を並び替えてみる。
基本形の2音目、ミ(E)から並び替えて
ミ(E)・ソ(G)・ド(C)
となる。
これを第一転回形という。
表記は
C/E
同様に、
ソ(G)・ド(C)・ミ(E)
は第二転回形。
C/Gと表記。
CM7のように4和音を転回する場合も同じで、
シ(B)・ド(C)・ミ(E)・ソ(G)
と積むと第三転回形となり
CM7/Bと表記。
コードの転回形は構成音を並び変えてるだけなので、そのコードを構成する音は変わってはいない。
上記の転回の例はどれもCのコードではある。
ではなぜコードの転回形を使うのか。
例1
例えば下記のコード進行の場合。
C G Am G
こう変えてみるとどうだろう。
C G/B Am G
ベースラインに連続した2度の下降のスムーズな進行が得られる。
G/Bは第一転回形だ。
この例は頻出パターンで、Ⅰ(1)→Ⅴ(5)→Ⅵm(6)の場合、世の中の曲の9割くらいは上記のような転回形ではないだろうか?w
代表的な曲はこれだろう
このパターン、他にも例は無限にあるだろうw
例2
1:04からのBメロのコード進行。
C D/C Bm7 B7/D♯ Em7 E7/G♯
D/Cは第三転回形。
C→Dのコード進行でDに進行してもベースがCをステイさせる事でなんとも言えない緊張感を演出している。J-POPで頻出のパターンだ。俺も結構好きなパターン。
続いてBm7→B7/D♯
Bm7がB7という「セカンダリードミナントコード」に変化し、さらに第一転回形を伴ってマイナーからメジャーに変化した3度のD♯を強調する作りとなっている。
そして次のEm7のくだりでも同じ作りになっている。
このパターン、言葉で説明するのは難しいが、言うのであれば
「コードが前に向かって進行していく力強さ」
を演出できる手法と俺個人は思っている。
それを2回繰り返す事によって更に力強さを増してるのではないだろうか。
そしてふと気付くとAメロ(0:17)二つ目のコードは例1の転回形が使われてるw
例3
少しスパイシーな使い方だとこんな曲はどうだろう。
0:19サビの部分のコード進行。
B7/A E/G♯ F♯m7 B7 EM7
キーがEなのでサビアタマのコード進行は
ドミナント(B7)→トニック(E)
という当たり前なコード進行なのだが
B7/A(第三転回形)→E/G♯(第一転回形)
とする事でなんとも印象的な聴こえ方になっている。
例4
ボン・ジョビの名バラード。
この曲のブリッジ(1:05)のコード進行。
C♯m7 B/D♯ A/E B/F♯ A B
ここまで転回形を連発すると結構刺激的だ。
B(第一転回形)、A(第二転回形)、B(第二転回形)とする事で見事に連続して上昇するベースラインを構築できた。
ちなみにこのコード進行、転回形を使わないとどのように聴こえるか作ってみた。
まぁ...
普通だw
転回形を使わないとC♯m7以降BとAを行き来してるだけである。
一応聴き比べ用にオリジナルの進行の方でも作ったのでこちらもどうぞ。
連続して上昇するベースラインを作った事によりコーラスに向かって盛り上げていく効果を強調できている。
コードの転回系は使い方次第で伴奏をスムーズに聴かせたり、逆により印象的に聴かせたりする事が出来る手法だと思う。
積極的に取り入れて行きたい。
そしてコードの転回系はその音を担うのはベースである。
譜面の時点で指定されてる事がほとんどだが、もし効果的なアイデアが浮かんだらベーシストから提案してみるのもよいだろう。
ベーシストは転回形の指示があった場合はただその音を弾くのではなく、どのコードの何度の音なのかをしっかり把握しておく事は必須だ。
そうでなければそのコードにおけるフレージングが正しいものにならないのは勿論の事、どのような和音の一部を自分が担ってるのかを意識する事はミュージシャンという仕事の責任感であり、音の説得力に関わってくるのだ。
新元号「令和」にちなんで...(作曲家の為の秀逸コード進行5)
新元号「令和」にちなんだこの曲のコード進行について。
「愛しのレイラ」(エリック・クラプトン)
ご存知「愛しのレイラ」
間違いなくエリック・クラプトンの代表曲。
親友のジョージ・ハリスン(ビートルズ)の奥様と恋に落ちてしまった苦悩を歌ってる事でも有名だ。
この激しく揺さぶられる感情は作曲面での「転調」のテクニックと共に表現されている。
0:00から0:25までのイントロのキーはDmである。
それがヴァースに入った0:26から急遽キーはC♯m(正確にはEかな?)に転調する。
これはかなりトリッキーであるが逆に聴いていて気持ちいい!
イントロの最後のコードCからC♯mへの半音のアプローチが気持ちいい!
有名な曲ではあるが実はこの転調先のキーは結構珍しいタイプの転調だと思う。
イントロのキーがDmで転調先のキーはE、平行調でC♯mとしたら半音下へ転調してるのだ。
別に「どの調に転調してはいけない」といった決まりはないが、珍しいと言うからには転調にはある程度パターンがあるように思う。
3つくらい挙げてみる。
①半音(もしくは全音)上へ盛り上げ転調
これは非常にわかりやすいだろう。
曲の構成の中で出てきたセクション(主にコーラス、サビが多い)を転調させて同じコード、メロディをやって最後に向かって盛り上げる手法。
サビ(コーラス)を繰り返しながら上に転調していったりもする。
「海の声」 フルver. / 浦島太郎(桐谷健太) 【公式】
最後のサビで半音上に転調。直前のドミナントコードから転調させるのはお約束。
Aretha Franklin - Think (The Blues Brothers Version)
1コーラス終わる毎にヴァースも含めて半音ずつ転調。
②短三度転調
キーがCとするとE♭に転調させるパターンでこれが割とポピュラーである。
この場合①の盛り上げ転調とは少し違い、セクション毎に違うキーで曲が構成されており聴く側にインパクトを与えられる。
少しテクニカルな作曲。
イントロ、サビがD♭。
Aメロ、BメロがE
Aメロ、BメロはキーG。
サビでB♭。
イントロ、Aメロ、BメロがB
サビでA♭
②の短三度転調に比べると関係の近い同士の転調なのでナチュラルではあるがそれ故に作るにはテクニカルである。
調号の数で言うと1つしか変わらないキーへの転調となる。
これはセクションをどう呼んだらいいか迷うが、Aセクション(キーA)、Bセクション(キーD)、Cセクション(キーD)という構成。
属調に転調している。
基本E♭キーだがBメロでB♭に転調。
下属調に転調している。
俺は転調が好きだ!
「転調すれば偉い!」という転調信者もいるw
でも転調もほどほどに。。。
転調が素晴らしい俺の好きな曲はまだまだたくさんあるのでまたの機会に紹介したい。
今回新元号「令和」にちなんでの「レイラ」だったのだが、俺が勝手にこじ付けてるのではなくネット上で音楽ファンの間で結構広く盛り上がってるのだ。
こんな動画も流れてしまってる。
なかなかドラマチックで良い。
— +++masa+++ (@masa2soul) April 1, 2019
新元号「令和」発表 (BGM いとしのレイラ) pic.twitter.com/aDJNnexBdS
ガースーが曲振りするというミスマッチがたまらんw
巷では新元号「令和」がエリック・クラプトンの名曲「愛しのレイラ」に聞こえるという空耳💡が一部で盛り上がっているようです、、😲
— WarnerMusicLife (@wmjlife) April 2, 2019
そのエリック・クラプトン「 #愛しのレイラ」 はこちらから聴けます❗️https://t.co/RCFZ5tpLLF …#新元号 #令和 #エリッククラプトン #空耳 pic.twitter.com/1ychkeNQ0p
そしてついにワーナーまで乗っかって来るというwww
今回の新元号発表、俺が予想してたよりも遥かに国民的盛り上がりを見せている。
これまでは天皇陛下の崩御と共に元号が発表となり新しい時代へと突入していた。だからお通夜みたいになってしまう。
今回は生前による譲位と改元なのでお祭りみたいになってるんだろう。
「盛り上がっていいの?盛り上がっちゃえ!(*´∀`*)」
なんだかんだ言って、普段あまり興味ない国家の元号の改元でさえも盛り上がってしまう。
俺はそんな日本人の国民性は嫌いではない。
まぁ興味がないと言っても今後身近なものになるわけだしね。気が遠くなるくらい永い重みのありそうな伝統とはいえ国民が気軽に親しみを感じられればそれでいいのだと思う。
老いも若きもネットも大盛り上がりだ。
若者も「クールでいいね」ってな感じだ。
俺もそう思う。
なんか伝統的なものも感じるし今っぽさ、新しさも感じる。クールな感じもする。
絶妙なセンスだ!(上から目線っぽくてすみませんw)
「令」の字は「吉兆」「清い」「美しい」という意味があるらしい。元号の由来になってる「令月」や「令嬢」などがそうだ。
逆に「掟」「秩序」「命じる」といった意味もある。「命令」「法令」など。
BBCでは「令和」を「order and harmony」と略した。
「命令と調和」
いや、誤訳やん!
出典が「令月=何をするにもよい月」と言ってるんだから勝手に変えるなよwww
確かにそっちの意味もあるが、漢字というものは使い方で意味が変わるんだよ。
「便利」と書いて「ウンコの儲け」と思っているヤツがいたら頭オカシイだろ?
まぁ日本語は難しいから仕方ないか...
しかし日本語のわかるはずの日本のメディアにもオカシイ事を言う輩がいない事もない。
ちゃんと説明されてるのにあえて違う解釈をしてネガティブになってるヤツというのはどういう思考回路をしてるのか疑問だ。
そこは額面通りに受け取ったらどうだろうか。
ちゃんと事実に基づいた報道であって欲しい。取材不足や意図的な印象操作など論外である。
だって当たり前でしょ?事実をきちんと伝えるというマスメディアのサービスのクオリティの話だからね。
まぁちゃんと仕事しろって話。
漢字の一文字は確かに色々な意味を持つ。
解釈も別れてしまう事だってあるだろう。
だが「平成」の次に、引き続き平和を願った元号に決めた事だけは確かだ。
「コード」は日本語の音楽用語では「和音」と言いう。
調和の取れた音の重なり。
つまり「令和」は「美しい和音」という元号ですw
どうせ拡大解釈するならポジティブにやろうぜ!
新元号「令和」
日本人音楽家としては飛躍の時代にして行きたいですね。
俺とコンプ
ベーシストにとってコンプレッサーは心強い味方だろう。
他の楽器のプレーヤーよりは使用する事も多く、ライブやレコーディング時、PA的なコンプレッサーとは別に弾き手がフロアボードに組み込んでる事も多い。
中には「漢は黙ってアンプ直!」という方もいるだろうが。(俺も以前は10年以上それだったw)
ベーシストにとって身近なコンプレッサーだが、やはりいつまで経っても難しいと言われるエフェクターではある。
理由は先ずつまみの設定における効果の違いが分かりずらく、どのように設定したら良いかわからないというのはあると思う。
例えば歪み系であれば「ゲイン」や「ドライブ」と言ったつまみを上げて行けば歪み成分が増していくと言った感じで、これは誰が聴いてもわかる効果だ。
しかしダイナミクス系エフェクトであるコンプレッサーは信号の大小をコントロールするものなので効果が分かりずらいのだ。
さらに「アタック」や「リリース」といった部分を設定していくとなったら時間軸に対する効果も見ていかなければいけないのでこれもまた分かりづらい原因の一つだろう。
そしてコンプを扱った記事を見ても「つまみの設定例」というものは実はあまり出てこない。何故ならコンプというエフェクトは入力信号の大小に対して作動するものなので、楽器の出力、弾き手のニュアンス(つまりコンプに入力される信号の大小)によって効果が変わってくるので「つまみの設定例」みたいなものはあまり意味がないのだ。
ではどのようにこの難しいコンプレッサーを研究して行けばいいのかと言うと、コンプを使う目的と最終的な音のイメージを明確に持つ事だと思う。
例えば「コンプを使うとヘタになる」というような事をたまに聞くがそれは嘘である。
コンプを使ってバラツキのあるピッキングを均一にしようというのは先ずもって使い方が間違ってるんじゃないかな?
そんな使い方も出来るのかもしれないけど。
ヘタになるのではなくてそもそも下手クソなんだから先ずそこはちゃんと弾けるように練習しよう。
「プレーにダイナミクスがなくなる」というのも俺はちょっと違うんじゃないかと。
音楽的に必要なダイナミクスまで均一化されてしまうようなセッティングにはそもそもしない。
では俺がコンプを使う目的を一言で結論から言ってしまうと
「休符をくっきりプレーできる為」
である。
(そうなると休符の重要性という話になってくるが、そうなるとそれだけでひとブログ~本一冊というボリュームになってきてしまうのでそこは省略。今回はコンプの話なので)
コンプは時間軸で言うところの「アタック」の部分ももちろん重要で作り込むのだが、俺はアタック後、人間のコントロール下を離れてしまった「サスティーン」の部分に対する効果を期待してコンプを使っている。
例えばスローの曲だったらベースがロングトーンの全音符だったりする事はよくある。
しかし譜面上は全音符で書いてあっても実際は次の音を弾く前には16分休符、または32分休符を入れてるのだ。それによってただ全音符を弾いていてもその曲のノリやビートを感じさせる事ができるのだ。ベーシストとは影で細やかな仕事をしてるのである。
スローテンポでなおかつ全音符となるとテンポにもよるが次の休符までにはサスティーンは相当減衰してしまう。そうなるとせっかくの休符のプレーがくっきりしないのだ。
「音符」→「休符」→「音符」の音価をはっきり聴かせたいところを「休符」の直前の「音符」のケツの音が無音に近くては意味がない。
そこでアタックをある程度圧縮し、圧縮したアタック部分に音量的に余裕を作ってあげればその分全体の音量を底上げできる。
そうすれば音楽的に必要なサスティーンが稼げるので休符をくっきり聴かせる事も出来るし、本来減衰してた部分が埋まるのでそれがベースの音圧になりバンド全体を牽引できるベースサウンドになるのだ。
俺はそこの部分を目的にいい感じを得られるようコンプレッサーの各つまみを日々いじくってるが、やはり難しいには難しいのだ。
俺がコンプレッサーに期待する部分はほんの一例であり人それぞれでいいと思うが、何をするにしても目的とそれを達成させる為の行動を明確にするというのは重要である。
音楽も仕事も人生も...
最後に俺の歴代ダイナミクス系エフェクトを。
BOSS Bass Limiter Enhancer
これが俺のエントリーだった。
ダイナミクス系エフェクトの基本中の基本である「レシオ」と「スレッショルド」を勉強できた。
圧縮して物足りなくなる「輪郭」の部分を「エンハンス」というつまみで取り戻せるというのも初心者には有難い機能だった。
MXR dyna comp
元々ギター用に設計されてるがベースでの愛用者も多い。
キャラのクセが強く、歪みと共に強く圧縮される感があるが「これがロックだぜー!」という感じで自分にハマればこれもアリだと思う。
EBS MULTI COMP
恐らくサンズアンプベースドライバーDIの次くらいに使った事がある人は多いのではないか?という印象。(統計取ったわけではないので実際は知らんがw)
マルチバンドという名の通り、高域と低域に分けてかかり具合が設定できるのでちょっと高機能。でもやはりこれのキャラになってしまうってのはあるねw
そして現在がこれ!
Inner Bamboo Ultimate Comp Ⅱ
これは俺が解説するより江川ほーじん氏のブログを読んで欲しい。
しかし「閲覧注意」だ!
これを読んでしまうと買いたい衝動を抑えられない可能性が高い!
それくらいこのコンプの魅力をしっかり伝えてくれる素晴らしいブログだ。
実は俺、このブログをうっかり読んで購入に至ってしまったw
しかもフロア型コンプとしてはお世辞にもお手軽価格とは言えないシロモノなので読みたい人は散財覚悟で自己責任でどうぞ!↓↓↓
宮永英一ライブ!!
来たる
2019/3/27(水)
伝説のバンド「紫」のドラマー宮永英一が六本木ハイサイJr.に出演します!
私もベースで出演します。
今回はなんとグランドファンクレイルロード!
有名なあの曲や、他では聴いた事のないようなあんな曲も演奏します!
他サンタナ、ブラックサバス、ディープパープルなど盛りだくさん。
是非この機会をお見逃しなく!!
『wake up!! RYUKYU!!」
2019/3/27(水)
open 20:00
start 20:30
¥3000-(ドリンク別)
dr vo 宮永英一
g 林啓介
g 田辺シンゾー
key 金指恵美
bass 柳本将史
ハイサイJr.
東京都港区六本木5-18-1 ピュア六本木5F
03-6277-7340
【紫-murasaki-】
紫は日本のハードロックバンド。沖縄出身ロックバンドの草分け的存在である。
時はベトナム戦争時。
当時沖縄では米兵達に向けて毎晩ライブが繰り広げられていた。
戦地に赴く死を覚悟した兵士達の前で生半可な演奏は許されない。
そんな時代背景の中、紫は活躍した。
音楽誌「ミュージック・ライフ」の人気投票、1977年の国内部門グループで、「ゴダイゴ」「チューリップ」「アリス」「甲斐バンド」等々名立たるバンドをおさえて、「紫」は第1位を獲得。
つまり、日本の頂点を極めたロックバンドとなったのだ。