新元号「令和」にちなんで...(作曲家の為の秀逸コード進行5)
新元号「令和」にちなんだこの曲のコード進行について。
「愛しのレイラ」(エリック・クラプトン)
ご存知「愛しのレイラ」
間違いなくエリック・クラプトンの代表曲。
親友のジョージ・ハリスン(ビートルズ)の奥様と恋に落ちてしまった苦悩を歌ってる事でも有名だ。
この激しく揺さぶられる感情は作曲面での「転調」のテクニックと共に表現されている。
0:00から0:25までのイントロのキーはDmである。
それがヴァースに入った0:26から急遽キーはC♯m(正確にはEかな?)に転調する。
これはかなりトリッキーであるが逆に聴いていて気持ちいい!
イントロの最後のコードCからC♯mへの半音のアプローチが気持ちいい!
有名な曲ではあるが実はこの転調先のキーは結構珍しいタイプの転調だと思う。
イントロのキーがDmで転調先のキーはE、平行調でC♯mとしたら半音下へ転調してるのだ。
別に「どの調に転調してはいけない」といった決まりはないが、珍しいと言うからには転調にはある程度パターンがあるように思う。
3つくらい挙げてみる。
①半音(もしくは全音)上へ盛り上げ転調
これは非常にわかりやすいだろう。
曲の構成の中で出てきたセクション(主にコーラス、サビが多い)を転調させて同じコード、メロディをやって最後に向かって盛り上げる手法。
サビ(コーラス)を繰り返しながら上に転調していったりもする。
「海の声」 フルver. / 浦島太郎(桐谷健太) 【公式】
最後のサビで半音上に転調。直前のドミナントコードから転調させるのはお約束。
Aretha Franklin - Think (The Blues Brothers Version)
1コーラス終わる毎にヴァースも含めて半音ずつ転調。
②短三度転調
キーがCとするとE♭に転調させるパターンでこれが割とポピュラーである。
この場合①の盛り上げ転調とは少し違い、セクション毎に違うキーで曲が構成されており聴く側にインパクトを与えられる。
少しテクニカルな作曲。
イントロ、サビがD♭。
Aメロ、BメロがE
Aメロ、BメロはキーG。
サビでB♭。
イントロ、Aメロ、BメロがB
サビでA♭
②の短三度転調に比べると関係の近い同士の転調なのでナチュラルではあるがそれ故に作るにはテクニカルである。
調号の数で言うと1つしか変わらないキーへの転調となる。
これはセクションをどう呼んだらいいか迷うが、Aセクション(キーA)、Bセクション(キーD)、Cセクション(キーD)という構成。
属調に転調している。
基本E♭キーだがBメロでB♭に転調。
下属調に転調している。
俺は転調が好きだ!
「転調すれば偉い!」という転調信者もいるw
でも転調もほどほどに。。。
転調が素晴らしい俺の好きな曲はまだまだたくさんあるのでまたの機会に紹介したい。
今回新元号「令和」にちなんでの「レイラ」だったのだが、俺が勝手にこじ付けてるのではなくネット上で音楽ファンの間で結構広く盛り上がってるのだ。
こんな動画も流れてしまってる。
なかなかドラマチックで良い。
— +++masa+++ (@masa2soul) April 1, 2019
新元号「令和」発表 (BGM いとしのレイラ) pic.twitter.com/aDJNnexBdS
ガースーが曲振りするというミスマッチがたまらんw
巷では新元号「令和」がエリック・クラプトンの名曲「愛しのレイラ」に聞こえるという空耳💡が一部で盛り上がっているようです、、😲
— WarnerMusicLife (@wmjlife) April 2, 2019
そのエリック・クラプトン「 #愛しのレイラ」 はこちらから聴けます❗️https://t.co/RCFZ5tpLLF …#新元号 #令和 #エリッククラプトン #空耳 pic.twitter.com/1ychkeNQ0p
そしてついにワーナーまで乗っかって来るというwww
今回の新元号発表、俺が予想してたよりも遥かに国民的盛り上がりを見せている。
これまでは天皇陛下の崩御と共に元号が発表となり新しい時代へと突入していた。だからお通夜みたいになってしまう。
今回は生前による譲位と改元なのでお祭りみたいになってるんだろう。
「盛り上がっていいの?盛り上がっちゃえ!(*´∀`*)」
なんだかんだ言って、普段あまり興味ない国家の元号の改元でさえも盛り上がってしまう。
俺はそんな日本人の国民性は嫌いではない。
まぁ興味がないと言っても今後身近なものになるわけだしね。気が遠くなるくらい永い重みのありそうな伝統とはいえ国民が気軽に親しみを感じられればそれでいいのだと思う。
老いも若きもネットも大盛り上がりだ。
若者も「クールでいいね」ってな感じだ。
俺もそう思う。
なんか伝統的なものも感じるし今っぽさ、新しさも感じる。クールな感じもする。
絶妙なセンスだ!(上から目線っぽくてすみませんw)
「令」の字は「吉兆」「清い」「美しい」という意味があるらしい。元号の由来になってる「令月」や「令嬢」などがそうだ。
逆に「掟」「秩序」「命じる」といった意味もある。「命令」「法令」など。
BBCでは「令和」を「order and harmony」と略した。
「命令と調和」
いや、誤訳やん!
出典が「令月=何をするにもよい月」と言ってるんだから勝手に変えるなよwww
確かにそっちの意味もあるが、漢字というものは使い方で意味が変わるんだよ。
「便利」と書いて「ウンコの儲け」と思っているヤツがいたら頭オカシイだろ?
まぁ日本語は難しいから仕方ないか...
しかし日本語のわかるはずの日本のメディアにもオカシイ事を言う輩がいない事もない。
ちゃんと説明されてるのにあえて違う解釈をしてネガティブになってるヤツというのはどういう思考回路をしてるのか疑問だ。
そこは額面通りに受け取ったらどうだろうか。
ちゃんと事実に基づいた報道であって欲しい。取材不足や意図的な印象操作など論外である。
だって当たり前でしょ?事実をきちんと伝えるというマスメディアのサービスのクオリティの話だからね。
まぁちゃんと仕事しろって話。
漢字の一文字は確かに色々な意味を持つ。
解釈も別れてしまう事だってあるだろう。
だが「平成」の次に、引き続き平和を願った元号に決めた事だけは確かだ。
「コード」は日本語の音楽用語では「和音」と言いう。
調和の取れた音の重なり。
つまり「令和」は「美しい和音」という元号ですw
どうせ拡大解釈するならポジティブにやろうぜ!
新元号「令和」
日本人音楽家としては飛躍の時代にして行きたいですね。